GLP-1ダイエットのメリット・デメリット

痩せホルモンと呼ばれるGLP-1ホルモンを摂取するだけで、無理なく痩せられると言われている「GLP-1ダイエット」。

食事制限や運動などが耐えられない人にとって、有効なダイエット方法のひとつとして注目を集めています。

ですが、当然ながらGLP-1ダイエットにはメリットだけでなく、個人差や副作用といったデメリットも指摘されています。

Hanamori
この記事ではGLP-1ダイエットのメリット・デメリットを紹介しましょう。

 

GLP-1ダイエットのメリット

 

心身へのストレスが少ない

ハードなトレーニングや食事制限は体に負担をかけ、むしろ健康の敵になります。

また、精神面のことを考えても、意志力に依存したダイエットは強いストレスになるので、いずれ限界が訪れて挫折してしまいます。

 

そうして「また続けられなかった」と自分を責めるようになると、悪循環のスタートです。

ストレスは雪だるま式に増し、脳はその精神的苦痛から一時的に逃れようと食事を求めるようになります。

無理をすればするほど、ダイエットは成功しづらくなるのです。

 

GLP-1ダイエットなら、ホルモンの分泌を促すことで緩やかに体質を変え、満腹感や血糖値の急上昇を抑えます。

「我慢している」という感覚を引き起こさずに体重を減らすので、無理なく健康的に痩せることができます。

 

2.自宅で治療できる

自分で注射を打つ場合に限りますが、GLP-1ダイエットはスマホによる遠隔診療も可能です。

なかには完全なオンライン診療に対応しているところもあり、たとえばアプリでの画面越しの診察後、郵送されたキットを使うことで、自宅から一歩も出ることなく治療できます

完全オンラインではなくても、通院が月に1回程度など、部分的なオンライン診療を受け付けているパターンもあります。

 

Hanamori
こうした方法を選択すれば、交通機関を使う必要がなく、遠方の方でも受診することが可能です。

最近は新型コロナウイルスの影響で外出を控えたい人も多いと思いますが、自宅で注射を打つだけなら感染リスクも抑えられます。

 

また、忙しい主婦やサラリーマンにとって、ジムに通ったり運動の時間を確保したりするのは、なかなか難しいもの。

食事制限だけなら時間がかからないと思うかもしれませんが、そのための計画を立て、逐一経過を確認するのは、大きな時間コストを要求されます。

GLP-1ダイエットなら、生活スタイルを変えることなく自宅で治療に取り組めるのは嬉しいポイントです

 

3.安全性が高い

日本では認知度が低く、実績の低い方法に思えるGLP-1ダイエットですが、海外ではそんなことはありません。

アメリカやヨーロッパでは、肥満の治療薬として医療の現場でも認可されており、すでに広く普及しています。

さらに国内でも糖尿病の治療薬として自由診療ではあるものの、認められています。

 

Hanamori
肥満の治療薬の大多数は、副作用の重さから認可されることはありません。

なぜなら、脳に働きかけて満腹中枢を刺激するなど、ともすれば過激な仕組みの治療薬が多いからです。

人によっては重度のうつ症状を発症し、精神的にひどく苦しめられることになります。

 

一方でGLP-1ホルモンは、もともと体内に存在するホルモンです。

副作用がまったくないわけではありませんが、脳に著しい悪影響を及ぼすようなものは確認されておらず、成化学薬品特有の身体への負担もありません。

GLP-1ダイエットは、確かな実績がある安全性の高いダイエット方法なのです。

 

GLP-1ダイエットのデメリット

 

1.副作用もゼロではない

そんな安全性の高いGLP-1ダイエットですが、前述の通り副作用もゼロではありません

たとえば、治療の初期における吐き気や頭痛といった体調不良が確認されています。

これは自分の身体に対して用量が多く、注射の効き目が強すぎることで発生する症状です。

 

基本的には症状を踏まえて用量を調整していくため、治療の中期〜後期には症状もまた見られなくなります。

さらに、糖尿病の患者さんに投与すると、低血糖や腸閉塞といった重大な副作用に繋がるケースもあるそうです。

肥満患者に糖尿病はつきものなので、あらかじめしっかりと検査してもらうことが大切です。

 

 一方で、月1回程度の通院やオンライン診療を受けている場合、こまめに用量調整するのが困難なケースもある

また、そもそもGLP-1受容体作動薬を使用していいのは糖尿病の専門知識の持ち主に限られますが、昨今の流行に乗じてGLP-1ダイエットを扱っているようなクリニックでは、専門医が不在の可能性もあります。

あらかじめ優秀な医師やクリニックをきちんと見極めるのはもちろんのこと、仮に症状が出たら放置せずにしっかりとクリニックを頼りましょう。

 

2.結局はリバウンドしてしまう

また、GLP-1ダイエットの大きなデメリットは、リバウンドのリスクを抱えていることです。

注射を打っている間は痩せられても、体重が落ちて薬の投与をやめた途端、すぐに食欲が戻って太ってしまう可能性は少なくありません

 

あくまでも一時的な対症療法に過ぎないということです。

「それなら注射を続ければいい」と思うかもしれませんが、GLP-1ダイエットの料金の相場は5〜10万円ほど

一般の人にとっては、決して低予算で何度もできるダイエットではないので、非現実的です。

 

リバウンドしないためには、肥満の原因になっている生活習慣そのものを抜本的に改善するしかありません

肥満は日々の食生活の乱れや、運動習慣の少なさが蓄積されて、引き起こされているのです。

一朝一夕に太るわけではなく、日々のカロリーのわずかなプラスが積み木のように上積みされています。

 

肥満を根本的に治療するなら、肥満外来に通院したり、パーソナルトレーニングでダイエットの知識を身につけたりして、ライフスタイルそのものを変えるのがベターです。

私の場合、肥満外来で現在の生活スタイルに合った痩せる生活習慣を指導してもらい、ダイエットに成功できました。

Hanamori
GLP-1ダイエットがリバウンドしやすい方法であることは頭に入れておきましょう。