ダイエットが上手くいかない、すぐに痩せたいと考えている人のなかには、脂肪吸引を検討している人も多いのではないでしょうか。
ですが、一口に脂肪吸引といっても種類はさまざまで、治療の流れもなかなかイメージできないもの。
この記事では、
- 脂肪吸引とはそもそもどんな治療なのか
- どのくらい通ったら十分な効果を得られるのか
- どういった治療の流れなのか
など、脂肪吸引に関する基礎的な知識をご紹介します。
脂肪吸引とは?
まずは脂肪吸引とはどういった治療なのかを解説します。
脂肪吸引とは、読んで字のごとく脂肪を吸収して取り除く手術です。
脂肪をピンポイントで除去するため、部分痩せをしたい人や、理想の体型を手っ取り早く手に入れたい人に向いています。
さらには脂肪細胞そのものを減少させるので、脂肪吸引した部位がリバウンドしにくくなるのも特徴です。
一方で、脂肪吸引をしても肥満の原因になっている生活習慣は改善されません。
脂肪吸引した部位はリバウンドしにくくても、ほかの部位は変わらずに太ってしまいます。
完全にリバウンドしないダイエットを目指すなら、食事指導を中心とした肥満外来に通院し、抜本的な治療にあたるのが良いでしょう。
また、脂肪吸引と聞くと「すぐに、大幅に痩せられる」というイメージを持っている人も多いかもしれませんが、その認識は間違いです。
たとえば、約2リットルの脂肪吸引を行なっても、直後の体重の変化は1.4kg程度。
ダウンタイムも長く、最終的な結果を得られるまでには早くても1〜2ヶ月かかるため、いきなり理想の体型になれるわけではありません。
治療の流れと回数、期間
では、脂肪吸引はどういった流れで行われるのでしょうか。
医療機関に行ってすぐに施術を受けられると思いがちですが、脂肪吸引はあくまでも手術です。
多くの場合、施術を受ける前にカウンセリングや検査のための通院が必要になります。
そのため、最初にクリニックを訪れたら医師によるカウンセリングが行われます。
治療の内容やリスクなどが説明されるため、しっかりと耳を傾けましょう。
それと同時に、自分の希望も伝えてください。
さらに、脂肪吸引をするための検査が行われます。
- 栄養状態は悪くないか
- 肝機能などに異常はないか
- 貧血ではないか
- 感染症にかかっていないか
- 出血しやすい傾向はないか
さまざまな検査項目をチェックし、安全に施術できるのかを確認します。
これらの検査を完了するまでには、初回の通院から2〜3回ほどかかるのが一般的です。
問題なく施術できることになったら、いよいよ脂肪吸引を行います。
施術そのものは1日で完了することが多いですが、それで終わりではありません。
経過観察やダウンタイムを和らげることが必要になるので、アフターケアのために1〜2回ほど通院します。
ただし、クリニックによってはセルフケアの方法を指導するのみの場合もあります。
脂肪吸引の種類
ここからは、脂肪吸引の方法や種類について紹介します。
一般的な脂肪吸引は、体に小さな穴を開けて、カニューレと呼ばれる細い管を挿入して脂肪を吸引する方法です。
- 振動エネルギーを利用して脂肪細胞を乳化
- 麻酔薬を生理食塩水で薄めた溶液を注射
したりすることで、脂肪を吸引します。
多少の腫れや内出血を伴ったり、傷口もわずかに残ったりと、リスクはゼロではありません。
より安全性の高さを謳われているのは、ベイザーリポと呼ばれる方法です。
ベイザー波という超音波を使用し、脂肪細胞を剥脱させた上で吸引します。
通常の脂肪吸引よりも出血量が少なく、確実に脂肪細胞だけを除去できるのが特徴です。
周辺組織に対するダメージもあまりないため、腫れや内出血も大幅に抑えられます。
脂肪吸引と混同されることが多いのが、脂肪を凍らせて破壊するフリーズファットや、脂肪を溶かして排出する薬剤などを注入する脂肪溶解注射です。
どちらも腫れや内出血のリスクはほとんどありませんが、効果は脂肪吸引に劣ります。
しっかりと脂肪を除去したいなら脂肪吸引、安全性を重視するならフリーズファットや脂肪溶解注射を選択しましょう。
とはいえ、あくまでも私の考えですが、最も大切なのは施術の種類よりも医師の技術。
低リスクで高い効果を得られるベイザーリボも、脂肪吸引の一つのツールに過ぎません。
- カウンセリングで医師の信頼性を見極め
- クリニックのキャリアや実績
- 施術に対する姿勢
などをしっかりと調べたりするように心がけてください。